7711/21 (リワーク)
IPC-7711/21: 電子組立品のリワーク、改造およびリペア
エレクトロニクス産業における、リペア・リワークに必要な全てを網羅。
『そのリワークやリペア(修理)、本当に正しいやり方ですか?』
IPC-7711/21は、電子組立品とプリント回路板のリペア(修理)とリワーク(再加工・手直し)に必要なあらゆる情報を1冊にまとめた。リペア・リワークに特化した作業手順書として世界中の企業で活用されている。
リワーク、リペア、改造と言う表現は、非常に類似しているが、目的と状況により、手順の適用方法は同じではない。本書に記載する手順は、製品製造時、出荷済み製品や客先不具合品に対して用いられる。IPC-7711/21では、あらゆる部品種毎(スルーホール、チップ部品、Jリード、QFP、BGA、リードレスなど)の『リワーク手順』、ランドやパッドの剥離、導体切断、スルーホールなどの『リペア・改造手順』を記載している。
手順の掲載構成
IPC-7711/21は、鉛フリーとSnPbはんだ付の両方で、完全な適用が可能であり、3つのパートで構成されている。
「パート1:一般情報および共通手順」
パート1では、全ての手順において重要なガイドラインとリワーク・リペア・改造において共通する手順を記載している。
※ 組立品の取扱い方法、コーティングの除去手順、再マーキング、メンテナンス方法など。
「パート2:リワーク」
表面実装部品およびスルーホール部品の取外し/取付け手順、使用する工具、材料および複数の方法論を提示している。
※ スルーホールのはんだ吸い取り、チップ部品の取外/取付、SOT・ガルウィングの取外/取付、BGA/CSPの取外/取付など。
「パート3:リペア・改造」
組立品の改造、基板損傷の修理、導体・ランド・パターン剥離等の修理手順、ワイヤーつなぎ接合やジャンパー線を活用した修理方法などを含んでいる。
※ 基板の層間剥離・膨れ、反りやねじれのリペア、(スルー)ホールのリペア、導体の浮きや切断のリペア、ランドやエッジコンタクトのリペア、表面実装パッドのリペアなど。
スキルレベルと適合性
本書では、各手順の実施に必要なスキル(技能)レベルを見極められるよう各プロセスにスキルレベルの指標を掲載している。スキルレベルは、中級・上級・エキスパートの3つがある。また、各手順には、処理が問題なく完成した際に、その製品が達成できる「適合性レベル(元製品の物理的特性と機能的・環境的・運用的要素)」を記載している。
許容条件の基準
本規格は、はんだ付される電気および電子組立品を製造するための材料、方法及び受け入れ品質基準を記述する。この文書の意図は、製品の製造中一貫した品質水準を保証するプロセス制御方法を確保することである。
IPC-7711/21のサンプル
更新年:2017年
全398ページ
Jeff Ferry, Circuit Technology Center inc.
Peter Ashaolu, Cisco Systems inc.
Jose Servin, Continental Temic SA
John Mastorides, Honeywell Aerospace
Robert Cooke, NASA JSC
Robert Fornefeld, L-3 Communications
Vijay Kumar, Lockheed Martin
Edward Rios, Motorola Solutions
Gerd Fischer, NASA GSFC
Jennie Smith, Naval Air Warfare Center
Randy McNutt, Northrop Grumman
Bruce Oliver, Raytheon Company
David Adams, Rockwell Collins
Gaston Hidalgo, Samsung Electronics
David Carlton, U.S. Army
William Cardinal, UTC Aerospace
Zhe Liu, ZTE Corporation
IPC-7711/21のイラスト/手順サンプル
・コーティングの除去:加熱工法
・ランド浮きのリペア:フィルム接着剤工法