IPCはんだ付けコンテスト2024日本大会、採点結果発表!

IPCはんだ付けコンテストとは?

IPCはんだ付けコンテストとは国際標準化団体のIPCが主催するHand Soldering Competitionの日本大会です。

IPC Hand Soldering Champions

プリント基板アセンブリの重要なプロセスの1つは、手によるはんだ付け作業です。手はんだ付けで作業を行う技術者は、プリント基板アセンブリに部品をはんだ付けする際に特殊な技術を持っています。
IPCでは、世界中のさまざまな展示会などの会場において、各国、地域ごとにはんだ付けコンテスト(Hand Soldering Competition)を主催し、世界中のはんだ付け技術者を世界の最前線で光を当てることに支援しています。この大会では、企業を代表して参加頂く手はんだ付けの高度技術者が、指定された時間内でプリント基板にはんだ付けを行い、IPC-A-610J-STD-001による品質判定とIPC-7711/21によるリワークの手順と品質の高さを競い合います。
IPCでは、職業として活躍されるプロフェッショナルと学生を対象に競技会を開催し、優勝、準優勝、3位には賞金を授与しています。日本大会では、高性能はんだごてであるJBCのソルダリングステーションが使用されました。

10/23-25 IPCはんだ付けコンテスト2024 in 名古屋

大勢の応募の中から、1次予選を通過し、2次予選を通過した32名にて本選が2024年10月名古屋にて行われました。本選では北は北海道から南は九州まで、大手企業のチームを組んで望まれた精鋭の方々から、小規模ながらも職人技にプライドをもった企業まで、日本屈指のはんだ付けエンジニアが集まり、チップやQFPなどの表面実装部品・挿入部品のはんだ付けによる部品取り外し・部品取り付け・機能テストまでのはんだ付けの総合力を競う最上位レベルの大会となりました。

表彰式についてはこちら!

IPCはんだ付けコンテスト 2024年度日本大会の様子

electronica 2024

IPCはんだ付けコンテスト優勝者はドイツで行われるIPC Hand Soldering Championsの出場資格を獲得します。同イベントはドイツで開かれる展示会、electronicaにて開催されます。electronicaは、ミュンヘンで30年以上にわたり開催され、世界のトップメーカーの最新技術と製品が勢揃いする、業界屈指のリーディングメッセです。

詳細はこちら!

採点結果発表!

第1位の結果解説と主な減点ポイント

1位の方は、部品の取外し・部品の取付け・機能テストすべてをクリアしました。
今回のコンテストは制限時間45分の中で、テスト用サンプル基板の難易度も高く、3つの項目すべてをクリアできたのは1~11位の方のみでした。また、1~4位の方のポイント差は僅か9ポイントと非常にハイレベルなコンテストとなりました。

主に指摘された減点ポイント(右図参照)
「はんだブリッジ」「リードのはみ出し」などが主な減点要因でした。是非みなさまの今後のより良いはんだ付け作業と評価のご参考にしてください。

第2位の結果解説と主な減点ポイント

2位の方も1位の方同様に、部品の取外し・部品の取付け・機能テストすべてをクリアしました。スコアの差で惜しくも2位となってしまいました。

主に指摘された減点ポイント(右図参照)
「はんだ不足」「清浄度-白色残さ」などが主な減点要因でした。洗浄まで気をつけないといけないため常に集中力が求められます。

第3位の結果解説と主な減点ポイント

3位の方も2位の方同様に僅差で惜しくも3位となってしまいました。

主に指摘された減点ポイント(右図参照)
「リードの突き出し」「はんだ吸い上がり穴の妨害」「はんだ充填量不足」などが主な減点要因でした。はんだ付けだけではなくリード長さや部品の設置位置などにも気をつける必要があります。

第4位の結果解説と主な減点ポイント

4位の方も全てクリアされましたが、減点ポイントの関係で惜しくも4位となりました。
5位以降の3項目の結果とスコアは総合結果をご参照ください。

主に指摘された減点ポイント(右図参照)
「方向相違」「はんだブリッジ」「清浄度-異物破片」などが主な減点要因でした。意外と多いのが洗浄時に異物が残っていることです。短い時間の中でも多くのことに注視することが求められます。

第5~10位の方の主に指摘された減点ポイント

5位以降の3項目の結果とスコアは総合結果をご参照ください。

こちらでは、主な指摘ポイントのみ記載していきます。
-はんだ不足
-取付け不完全
-絶縁被覆-損傷(被覆の溶け)
-取外し・取付け不完全
-はんだブリッジ
-清浄度-異物破片
-方向相違
-リードのはみ出し
などが主な減点ポイントとなりました。

第11位以降の方の主に指摘された減点ポイント

5位以降の3項目の結果とスコアは総合結果をご参照ください。

こちらでは、主な指摘ポイントのみ記載していきます。
-導体の浮き
-不ぬれ(ノンウェッティング)
-取外し不完全(はんだ除去不完全)
-取外し・取付け不完全
-方向相違
-部品の損傷→未点灯
-取付け不完全
-清浄度-異物破片
-絶縁被覆-損傷(被覆の溶け)
-はんだブリッジ
-はんだ不足
-はんだ不完全
-リードのはみ出し
-フレーキング(剥離)
などが主な減点ポイントとなりました。

総合結果

表に順位とスコアと番号、下の画像に今回本選に参加されました32名の方の分のすべての結果を記載しておりますのでご参照ください。
総合スコアは達成率・判定・減点などを総合して決定されますことをご理解ください。
是非みなさまの今後のより良いはんだ付け作業と評価のご参考にしてください。

順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
スコア 658/673 653/673 651/673 649/673 648/673 643/673 642/673 635/673 632/673 628/673
番号 G-3 D-4 C-4 C-2 G-1 E-4 D-1 E-3 G-2 F-4
順位 11位 12位 13位 14位 15位 16位 17位 18位 19位 20位
スコア 542/673 620/673 560/673 397/673 377/673 351/673 322/673 317/673 306/673 298/673
番号 F-3 A-2 B-1 B-3 B-2 H-2 A-4 E-2 C-3 E-1
順位 21位 22位 23位 24位 25位 26位 27位 28位 29位 30位
スコア 283/673 263/673 258/673 251/673 226/673 203/673 166/673 165/673 157/673 063/673
番号 A-3 H-4 C-1 H-3 H-1 F-1 B-4 D-2 F-2 A-1
順位 31位 32位
スコア 060/673 060/673
番号 D-3 G-4
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今回使用されたIPCの標準規格

今回使用されたはんだごて

はんだ吸い取り・ホットエア・ピンセットなどリワーク機能が充実したはんだ付けモジュールラインです。デモ機貸し出しも行っておりますので、ぜひこの機会にお試しください。

JBC モジュラーライン

相談から量産まで支援する、ジャパンユニックスの技術支援体制

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